| 東京タワー*6:Last episode | |
| 2006.11.15.Wed / 00:00 | |
| 雪は暖かくなると融けてしまう。 彼女が生きたのはそんな、刹那の時間の中。 名前の通り、儚く、短かくも切ない時間。 その年、雪解けはいつもの年より1ヶ月ほど早かった。 そうしてその後、二度とこの地方に雪が舞うことはなかった、 2005年の春。 ☆ご訪問ありがとうございました。もしもエントリー内容に共感いただけることがありましたら、 足跡代わりにクリック願います。日々の糧にさせていただきます。 元カノと2回目のデートをしたその後、
僕は雪那に別れを告げた。 悩んだけれど、君とは生きられないからという理由で。 僕は独身の、元カノとの生活を夢見ていた。 何の制約もなく、明るい街中を歩ける彼女との日々…。 昼から手を繋ぎ、寄り添い歩く。そんな生活に溺れていった。 まさか後に同じ台詞を、元カノから聞くとはつゆ知らず。 そうして出会った板を閉じ、 HNを捨て、すべての痕跡を消し去り身を隠した。 雪那のその後の消息は不明。 彼女に関するデータは、僕の中の記憶以外ない。 けれども、もし偶然どこかで出会うことがあったならば、 僕が消えた訳を、話したいとは思ってる。 そして一言、ごめんねと伝えたいなって…。 本当はね、愛していたんだよ。君のこと。 君は気づいてなかったかもしれないけれど。 そんな素振りを、君に見せたことはなかったけれど。 そんな台詞を、一度も言わなかったけれど。 今年は君とは違う、雪がすでに舞った。 手に取った瞬間に体温で溶けてしまう、降り始めの粉雪。 降り積もっても春になれば、再び溶けてしまうかもしれない雪。 ならば春なんて、永遠に来なければいい。 ナ ン テ ネ 。 そんな想いで、今は舞い落ちる雪を、ひたすら眺めている。 融けぬよう、踏み固まめてしまえばいい。 そんな風に簡単に言う人もいるけれど、 こればかりは、その後の天候しだい。 そうして僕は、再び電脳の海の中へ身を投げる。 再び誰かと恋をするために… P.S. お元気ですか? |
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