ネット恋愛のその果てに…
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2017.02.15  葉菜【09】 <<00:58


返事は来ないだろうなと思ってた。
何しろ、こちらの都合でマイミクを外れ
LINEもmixiも、全てブロックしてたんだもの。

しかも、最後の彼女の願い…
もう1度、声を聞かせてという声を振り切って来たんだ。
スルーされるだろうなって思ってた。
相手になんかされない。
そう確信してた。

ところが意外にも葉菜からの返信があり、
僕の心拍数は一気にあがった。



「元気よ、あなたは?」

返事は、懐かしい葉菜の声と共に脳内で再生された。

「今どうしてる?彼氏できた?」
「…。ひとりよ。あなたは?」

僕も独りだよと伝えた。
そして葉菜に彼氏がいないことに、なぜかというか
当然だったのか、ほっとした。
彼氏がいたら前と同じことの繰返し。
そしたら、これ以上葉菜との接触は止めるつもりでいた。

返ってきたメール。内容は覚えなんかいない。
でも自分が返した一言だけは今でも覚えてる。

「なぁ、葉菜…。好きなんだけど」

LINEのIDを紛失したこと。
それから、久々に声を聞きたいから、
IDを教えろって伝えた。

葉菜は何も言わずにIDを差し出す。
そして、「かけていい?」と、僕に聞く。




No.1102 / 葉菜 / Comment*0 // PageTop▲

2017.02.14  葉菜【08】 <<18:55


「ラキの声が聴きたい。
貴方にそう話した時、彼とは終わりにしなきゃ。
そう考えてた時なの。
でなければ例えラキでも、LINEなんかしないわ。
だって、そんなことしたら二又になるでしょ?」
そのことを知ったのは、1年後。


LINEはブロックしてIDを削除してしまった。
mixiに残っていた彼女の書き込みや、メッセも削除済み。

電話番号や、携帯メアド、
mixiのID検索にも引っ掛からない現在、
もう葉菜に連絡をする術はなかった。

無意識のうちに何をしてるんだろ?俺って思った。
今さら彼女と連絡を取りたいだなんて。

でも独りになって考えれば考えるほど
初めて葉菜を見つけたときの状況が甦ってきた。
あの胸の高鳴りは、単なる思い込みだったのか?

もう一度、彼女と話したい。心からそう思った。
連絡がついたら、今度こそ
伝えられなかった胸の内を伝えようと。

mixiには写真をアルバムに保存できる機能があった。
僕はそこに幾つか写真を保存していた。
いったいどんな写真を保存し、公開してたんだっけ?
そう思いながら眺めた。

1つの写真にイイネがついてた。

まさかの葉菜だった。

そこから葉菜のIDへたどり着き
僕は返事など来ないだろうなと思いつつ
ダメ元で葉菜にメッセを送る。


「お久しぶり、最近どう?元気?」




No.1101 / 葉菜 / Comment*0 // PageTop▲

2017.02.14  葉菜【07】 <<00:52


いったい何人と知り合い、
会話をしただろ?

コミュで相手を探し、mixiメールで話し、
やがてLINEのIDを、顔写真を交換し、人々に会う。

誰もが飢えを感じていた。
誰もが渇きを感じていた。
誰もが寂しかった。

誰もが出会いを探していた。
誰もが可能性を求めていた。

知り合って会話を始めるとすぐに
彼女づらする人。
会ってから判断しようと慎重な人。
本人の他にも子供や、両親の面倒を見て欲しいとか
私と子供の為に、どの程度の家を用意できますか?など
会う前から金銭的な話をする人、
一緒に住みたがる人、色んな人がいた。

僕は薄々気づいていたのかも知れない。
葉菜以上に合う人などいないってことに。

僕は証明したかったのかも知れない。
彼女以外の選択肢はないってことを。


沢山の人に会ったし、食事もした。
原宿を8時間かけて散策もした。
千葉のIKEAにも出掛けた。
でも手を握ることはおろか、密室に入ることや、
LINEの通話だけは誰ともしなかった。

葉菜に、恋人や彼女以外とは通話しない。
そう言い切った手前もあるし、
なんでかな?
この声を再び聞きたいとか、
また会いたいと思うほど、心が動かなかった。
葉菜以外に触れたくはなかった。

誰と会っても、楽しくはなかった。
誰と会話を重ねても、僕の渇きは潤されることはなかった。


今頃どうしてるんだろ?
誰とどんな会話をしてるんだろ?

時折そんなことが脳裏をかすめ、
その度に葉菜のことは忘れなきゃって
自分に言い聞かせた。




No.1100 / 葉菜 / Comment*0 // PageTop▲

2017.02.13  葉菜【06】 <<08:49


俺に指図できるは俺の女だけ。
誰と会話しようが俺の自由。
だってそうだろ?俺はお前の彼氏じゃないんだ。
ただの友人の葉菜に俺を縛る権利はないんだよ。

勢いで、ついそんなことを口にした。

僕が他の女性とLINEで会話してるのがばれたからだった。
後ろめたさは、何となくあった。
だから隠したかったし、
できるなら知られたくなかった事実。

彼女は僕に「なぜそんなことを?」と問う。
私以外とはLINEしないと約束したのにと。

君には彼氏がいて、僕は一人。
そして自由の身。
だから僕が誰とLINEしようが、
とやかく言われる筋合いはないだろ?と説明した。
今の葉菜に僕を縛る権利はないんだよとも伝えた。

もう君と通話はしない。
LINEや電話で声を聴かせるのは
彼女だけにしたいんだ。

「もう、声は聴けないの?」
「ああ、聴かせない。」

もう一度だけ声を聞きたいという葉菜を振りほどき、
当てのない旅に出た。

もう振り返らない。そのつもりでいた。
もう思い出さない。その覚悟はあった。

夏祭りも、華やかな打上花火も終焉を迎え、
鈴虫の音色が辺りに響き渡る、夏の終りに。

No.1099 / 葉菜 / Comment*0 // PageTop▲

2017.02.12  葉菜【05】 <<08:46


何となく距離が縮まった。
そんな錯覚のもと、マイミクになったものの
現実を知った僕は少しずつ、葉菜との距離を広げていった。

この中に彼氏がいるんだ?

友人限定の中で交わされる言葉遊び。

彼女に付けられるレスが、取り巻く男たちが全て
砂糖に群がる蟻のように思えた。
そして僕は決意する。
彼氏付きの女にこれ以上時間を割くのは無駄だと。

嫉妬してる。

そんな心情を隠すように、僕はそっとマイミクを外れ
暫くmixiの出会いコミュを彷徨うことになる。
彼氏彼女を探すコミュ。再婚コミュ…。

とにかくもう、傷つきたくなかった。
誰かのモノになんて興味なんてなかった。

だから僕は葉菜と交わした約束…。
葉菜以外とはLINEしないってのを破り、
他での会話相手を、
未来に繋がる相手を探し始める。




No.1098 / 葉菜 / Comment*0 // PageTop▲

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